大学院理工学府 物質?生命理工学教育プログラム博士前期課程2年の河端 夏輝さんが、第1回 高分子学会NMRシンポジウムにて優秀発表者賞を受賞しました
2023年12月19日に三菱ケミカル(株)Science & Innovation Centerおいて開催された第1回高分子学会主催NMRシンポジウムにおいて、大学院理工学府分子科学部門 高分子創発機能科学研究室所属の河端 夏輝さん(修士2年)が優秀発表者賞を受賞しました。
受賞題目は「針状強磁性体を用いたex-situ固体NMRによる高分子薄膜材料のイメージング法の開発」です。本研究は、ネオジム永久磁石に接触した針状の常磁性体が局所的に発生する磁場勾配を用いた新規の核磁気共鳴法に関する研究です。本研究は、高分子薄膜の膜厚方向の1次元MRI緩和時間イメージング法を開拓するもので、世界で初めて薄膜内部と表面?界面での分子運動のゆらぎの局所的なスペクトル密度関数に関する情報を得ることに成功しました。さらに、横緩和時間イメージングによる拡散計測より、高分子膜の空気側表面とガラス基板側界面の拡散挙動が異なっていることを突き止め、高分子と基板界面での高分子のガラス転移点が膜内部のものと比較して上昇することを原子?分子レベルの拡散挙動の違いから明らかにしました。本研究は、機能材料の新たな評価?分析法として注目されています。
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